2024/07/08 23:45

私が大見えを切って、TIME MOREを凌駕する最高のグラインダーを開発すると発表したので、大きな話題となった。 

折り畳み式のハンドル、スペアの蓋、チタン7枚刃、粉受の磁石着脱など、これまで考えてきたアイディアを披露したが、

問題はメーカーが要求する5001000台の注文数。  しかし、川野さんや宗像さんから、それこそクラウドファンディングを

使ったらいいのではとアドバイスがあり、一気に希望が出てきた。 

また、川野さんが乗ってくれれば多くのファンの方たちにも買っていただける。

中国に戻ったらすぐにもメーカーと基礎設計の話に入りたい。

 収穫から戻って、午後はチェリーの選別とパルピング(チェリーの皮むき)作業を行った。

傾斜の付いた台の上で、不良豆を取り除きながら流していく。  特に早い時期だったので、未熟な豆が結構混じっていて、選別の結果、4キロのうち750gNGとなった。この豆たちは捨てられるのではなく、GRADE B として、

SPECIALTY COFFEE(GRADE A)ではなく、普通のコーヒーとして売られる。  残ったエリートたちは次に自動機械で

そのあと、きれいに洗浄し容器に密閉して3日ほど発酵させ、すると表面のぬるぬるしたミューシレージが取り除かれる。 

それから再洗浄、乾燥して最後の工程はハンドピック(選別)だ。  この厳しい選別を経て、最後に残ったのが GRADE A の

SPECIALTY COFFEEなる。  気軽に飲んでいるコーヒーがいかに多くの工程と人の努力によって精製され、残った

一部のエリート豆であることを知ると、ありがたみが増してくる。

 

夜はバーベキューパーティとなった。 お食事は毎回・毎日とてもおいしかった。

日本風に味付けしてくれるのかと思い聞いてみると、奥さんのジャワ島のレシピとのこと。

これなら十分定住できる、と思った。(笑

、パルピングで表皮のチェリーを取り除かれる。 豆の重量は2.5キロ。


3日目。 フルーツ朝食。 前日にみんなで市場の見学に出かけたが、その時買ってきた様々な種類のフルーツをごちそうになった。 

見たことも聞いたこともないフルーツが何種類もあって、とてもおいしかった。

そのあと、作業場に行ってウォッシング。 我々の収穫した豆たちはまだ発酵でお眠り中なので、すでに発酵のすんだ別のロットの豆を

使用して実習が行われた。 豆の糖度を計測し、約4.0になっていることを確認する。 すでにぬるぬるな皮膜は取れていて、豆の表面は

ザラザラな感じに変化していた。 それを2度ほど洗浄して、その後乾燥工程に移る。

外で12日。 そのあとハウスの中で45日。 水分が15%ぐらいになったのを確認して最終のハンドピックになる。  

脱穀してしまうとエージングが進んでしまうため、販売また焙煎直前に脱穀して、ハードな皮(シルバースキン)を取る。 

水分は1011%になっている。ハンドピックの実習は、大きなテーブルで行われた。 生豆を広げて、各人が少しずつ手元に

引き寄せるように持っていき、一つ一つ確認して不良豆を取り除いていく。 我々はたかが45キロだったが、実際は何トンもの

豆を一つずつ選り分けていく工程は大変な手間だ。ここで最終的にはじかれた豆は GRADE C と呼ばれ、売り物にせず、

近所の農家などに差し上げているという。 これを焙煎して粉にしてカップに入れ、お湯をかけて上澄みのコーヒーを飲むらしい。 

GRADE A , SPECIALTY COFFEEの完成である。

 

夕方から、カッピングとドリッピングの実習が行われた。

 

カッピングは9種類の轢いたコーヒーを10ℊずつカップに入れ、そこに100㏄の熱湯を注ぐ。

4分後に上澄みを取り除き、1カップごとスプーンですくってコップに入れ、すするようにして味わう。 これも写真で見たほうがわかりやすい。  やり方はいろいろあるそうだが、面白いので目隠し(珈琲の種類を隠す)で行った。 2巡した後、回答を発表する。 恥ずかしい話、

2個しか当たらなかった。 その2個もあてずっぽうもいいところだ。 でも、すごく楽しかった。

みなさんは結構こういうカッピングのイベントに参加して腕を磨いているらしい。ここが私の今回の参加した目的である、

川野さんの中国のコーヒーの評価である。

気持ちよく、私の豆も一緒に入れてカッピングしてくれた。

ダブルファーメンテーション(嫌気発酵法)で精製された雲南省の2か所の自信作を持って

きた。  緊張のひと時だったが、目隠しでも皆さんもおいしいと言ってくれたし、それ以上に

川野さんの評価もまあまあ良かったと思う。 私が持ってきたのは保山と普洱の豆で、私としては普洱のほうがフルーティさが

強くておいしいと思ったが、川野さんの評価は逆だった。

保山のほうが落ち着いていて、ベターであるとのことだった。 ただ、飲んだ後にちょっとだけ雑味が感じられる。 

そこで全量袋から出してみてもらったが、なんと、かなり不良豆が混在していた。 中国でのハンドピックが十分されていない

ことが分かった。 欠点でもあり、また改良の余地があるということだ。

9種類のうち、うちの豆が最もおいしいと手を挙げてくれた人が13人中、3名。

もしかしたら、改良をしていけば日本に販売できる豆になるかもしれないと希望を持った。

 

カッピングは、最後に川野さんが9種類、一つずつコーヒーの評価をしてくれて終了した。

 

次に、川野さんの指導でドリッピングの実習を行った。 最初に模範を示してもらい、そのあと一人ずつドリッピングを行って、

味の評価をしてもらった。 私もすでに大体は理解していて、毎日67杯のコーヒーを淹れて飲んでいるが、最初の湿らす時間とか

粉の轢き目とか、多少改良するポイントが見つかった。  この多少がコーヒーの味に大きな違いをもたらす。

 

実習が終わって、休憩後夕食。

飲み物を楽しんでいるときに、突然停電。 真っ暗になった。 (配線が悪いようでよく起きる)

すると誰かが音頭を取って、みんなが、ハピバースディトゥユーーーと歌いだした。

そして、中から、誰か誕生日の人いないの?と声がかかった。 すっかり忘れていたが、そうだ、

明日27日が誕生日だと思い出して、手を挙げた。

冗談からコマで、そこからは私の誕生パーティになった。 

元々、このツアーの解散が27日の夕方で、それから一人でホテルを予約していたので、今年は一人の誕生日だなあと思って

いたのだが。  みなさん、ありがとうございました。

 

夕食後、地下に降りてお手製のピザをたらふくごちそうになった。

突然、対面の山の頂上から月がのぼりかけているのを発見、みんなでしばらく楽しんだ。

これまた、素晴らしい美しい光景だった。


最終4日目。 

ゆっくり上げバナナの朝食をとり、その後寺院の見学に出かけた。

インドネシアはほとんどの人がイスラム教徒であるが、どういうわけかバリ島だけインドの

ヒンズー教が大半である。 どういう歴史があるのか興味深い。 帰ってから調べてみよう。戻って、最後の学習。 

コーヒー豆の焙煎を学んだ。  BAIさんが5キロの豆を焙煎、やりながら温度や時間の管理などを教えてもらった。 

ベトナム製の焙煎機を使用。 ドイツのPROBAT社のエンジニアが独立して開発したとのことで、安価で品質が良いことから、

かなり広範に利用されているとのことだ。 ここはまだ勉強もしていない分野なので、パス。

 

午後1時ごろECO BIKE COFFEEに別れを告げ、空港方面に向かった。

夕方海辺のレストランで海鮮料理を楽しみ、6時半ごろ空港で解散になった。

男性は全員深夜か朝早い便で帰国とのことでお別れ。 女性は12日観光してけるらしく宿泊場所へ。 私も予約してあった

空港近くのホテルにチェックインした。

 

早朝4時半に起きて、空港へ。

9時の香港航空便で香港に向かっている。 4時間ぐらいあるので機内でこの記録を書いている。  

いろいろ新しい課題ができて、またこれからが楽しそうだ。

 

最後の結論、珈琲への道は深く、長い!

 

2024年 428

 

*今回のツアーではカメラマン(?)が多く、line上に2000枚以上の写真が掲載された。

遠慮なく使わせていただきました。  ありがとうございます。

素晴らしい写真が多く、もっともっと掲載したかったが、そうすると自然が主役になってしまう。

主題がコーヒーなのでここでは厳選させていただいた。

また、私は中国のパソコンでLINEが開けず、 終盤に送っていただいた写真が取り出せない。

日本に戻ってから再度アップしたいと思っている。