2024/07/08 20:06
3月21日
普洱までの便が夕方だったため、昆明のコーヒー市場の視察に充てたが、すべて空振りに
終わった、
最初に向かったのが、昆明珈琲交易中心。 グーグルマップで確認して、1時間以上かけて
行ったが、何もない。 近くの人も存在すら知らない状態で、10年も前に無くなったようだ。 いい加減更新しておいてほしいものだ。
次に、昆明電子珈琲交易中心。 単なる物流倉庫だった。
昆明 17:55 普洱 18:50
3月22日
ここは昔から有名な普洱茶の産地であり、街並みにも風情がある。 が、珈琲も雲南省で
一番の産地になっている。
ただ、農園がどこもすごく遠い。何か所かリストアップしたのだが車で3-4時間かかる。
スケジュールの関係でどうしても夕方には昆明(→深圳)戻らねばならないため、最初から、
農園訪問よりもなんとか仕入れ先のコネを作ることに目的を置いていた。
調べておいた普洱珈琲交易中心に向かった。
国際展示場の隣に大きな普洱茶の卸市場があり、100店舗以上の卸問屋が並んでいる。
ただ、季節外なのか街はひっそりとしていて半分ぐらいの店しか開いていない。
その奥の地下に珈琲の交易市場があった。珈琲の歴史、豆の種類、産地などの展示、加工や焙煎のデモをする部屋、そして30社ほどの卸問屋のブースなどが並んでいる。 やはり
5-6店舗しか営業をしていなかった。
その中の1店を訪ねて話が聞けた。
店長の宗さん。 大学を出てこの会社に10数年。 珈琲の勉強をしてきたという。
加工所の有無を尋ねると、完全に分業体制になっていると話してくれた。 珈琲の収穫が
11-2月、3月のため、加工所は半年しか稼働しないために赤字になってしまう。
それよりは販売に徹したほうが良いし、逆にお客さんの要望に沿って、いろいろな農園・
加工所の豆を仕入れることができて、商売の幅が広がる。
確かに店にはたくさんの種類のパッケージ(珈琲豆)が並んでいて、全国に卸しているとの
こと。 もちろん、看板にあるように生豆から焙煎代行、OEM, 一般の卸と、オールラウンドにこなしている。
私が仕入れをするなら、農園よりもこういう問屋のほうが向いているのかもしれない。
嫌気発酵法の豆をお願いすると、すぐ出してきて試飲させてくれた。 おいしい!
サンプルを譲ってもらった。 生豆100㎏で6,000元(13万円)ぐらいとのこと。保山の楊さんの農園より少し安い。 でも、大体この辺が相場なのだろう。
先日ある日本人が、もっと安い豆を100㎏で2,600元で買っていったとのこと。
それだって日本の専門家が買っていくぐらいだから悪い豆であるはずがない。
ただし、珈琲豆は生き物であり、今おいしいからと言って来年また同じものをリピートしても同じ味になるとは限らない。 買い付けに当たっては、現物をカッピングして気に入った
豆を注文する必要がある。 この辺、素人にはハードルが高そうだ。
展示場を出て昼ご飯を食べているとき、店主とここに来た目的などを話していると、隣に
座っていた客が、“それなら、近くにもっと大きな市場があるよ” と教えてくれた。
そのうえ、車でそこまで案内してくれた。
そこは、実際に茶葉を並べて販売している巨大な卸市場だった。
友人の店に連れて行ってくれて、話を聞かせてくれた。 茶葉農園の代理店をしているとのこと。 早速、普洱茶をふるまってくれた。 これまでは普洱茶というと真っ黒な印象が
あったが、澄んだ色でとてもおいしかった。友人にお土産にしたいと思い、同じお茶をお願
いしたところ、高いからやめなさい、と言われてた。 特別なお客さんだから淹れてあげた
が、10年物で1,500元(31,000円)といわれた。 とても手が出ない。
結局、300元のお茶を買った。 これでも市場では1,000元ぐらいするとのこと。
この市場ではお茶のほかに珈琲も並べて売っている。 ただ、話をしてみるとこれまで
会った珈琲専門家に比べるとそれほど知識がない。 勧めてもらったがここでは珈琲の
サンプルは買わなかった。
飛行機便が満席で取れず、やむを得ず夕方の高鉄(新幹線)で、昆明に戻ることに。
普洱 16:00 発 昆明 18:35
たまには電車もいい。車外の景色を楽しもうと期待したのだが、山岳地帯ということもあり、
大部分がトンネルで真っ暗。 これほどトンネルを掘る必要があるのだろうかと思った。
なんと車内放送が3か国語で行われていた。 最初がラオス語、次が中国語、そして英語。
驚いたことに、この新幹線はラオス直通なのだそうだ。 氏曰く、ラオスはほとんど中国の
管理下にある、と。
昆明駅から空港に向かい、深圳行きの飛行機便に乗った。 遅延2時間。
24:00 発 深圳 3:00
朝4時過ぎにアパート帰着。
5日間の雲南省珈琲の旅は終わった。